2024年3月、待ちに待ったカナダ永住権の承認がおりた。晴れて、観光や就労ビザなしでカナダに住む権利が得られたということ。カナダに来て4.5年、永住権を目指し始めて1.5年。
まず永住権を申請する時に「個人で申請する」方法を選んだ。運よく以前契約していた移民コンサルタントに相談できる時間が少し残っていたし、申請の入力フォームが意外にもシンプルで簡単だったから。でもいざ自分で申請しようと思ったら、たくさんのアドバイスが多方面から必要となったから、お金で安心を買うという意味で、「移民コンサルタントに依頼する」方が良かったかもしれない。ここ最近、IRCC(移民局)はビザに関する規定を急に変更しているから、これから申請しようとしている人は移民コンサルタントに依頼する方が良いと個人的に思う。
どちらにせよ、申請の準備が本当に大変!このブログでは、これから永住権を申請する人たちが少しでも早く準備できるように、私が申請した時に集めた情報と辿ったプロセスを書いていくよ♪
申請費用
ではどれくらいお金がかかるのか。コンサルタントに依頼せずに自力で書類を収集・オンライン申請した結果がこちら↓意外と書類集めにもお金がかかる(汗)
Total $2476.75 (約28万円)
内訳 | 2023年3月時点 |
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永住権申請料 | $1365 |
健康診断 | $245 |
指紋採取 | $21 |
学歴査定 | $282.50 |
源泉徴収書の英訳 | $127 |
CELPIP(英語試験)受験料 1回分 | $280 |
CELPIP 勉強資料 | $131.25 |
証明写真 | $25 |
準備期間
- 書類準備: 約3〜6ヶ月。いろんな機関や雇用先に書類を依頼するから意外と時間がかかる。
- 招待状が届いてから申請まで: 約2〜3週間。入力内容は難しくなく、指示に従って入力するだけだけど、入力内容がたくさんある。入力しながら疑問が出てくることもあるから、その確認をしているとだいたいこれくらいかかると思う。
招待状〜申請の流れ
- IRCCのアカウント GCkeyにログインして、自分のアカウント画面からExpress Entryを選択し、自分の基本情報を入力
- この時点で添付する書類はないが、英語試験(CELPIPやiELT)のスコアを入力するからプロフィール作成の前に受ける必要がある。必要なスコアが足りなくても、あとからスコアは更新できるから、英語試験を受けたら自分のプロフィールを作成しよう。
- 登録する職種はどのTEER categoryとNOC code(職種ごとに割り振られたコード)なのかもチェックする、または移民コンサルタントに相談しよう。
- 入力した項目をもとに、ITA(招待状)が届いた後の申請フォームが生成される。だから入力する項目によって提出書類が異なってくる。
- 永住権申請用のITA(招待状)を受け取るために足切りスコアを満たす
- 永住権はポイント制。入力した内容(年齢、学歴、職歴など)をもとにプロフィールは自動的にスコア化され、IRCC(移民局)が足切りのスコアを設定する。設定されたスコア以上あれば、ITA(招待状)を受け取る対象となる。
- 自分のスコアを知るためにComprehensive Ranking System (CRS) toolで調べてみよう。そして過去の足切りスコアはiRCCのページで確認できるから参考にしてみよう。
- ITA(招待状)を受け取る
- 招待状の有効期限は60日間。
- 本申請に進む
申請に必要な書類と情報
Total 14個
私の状況 |
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Express Entry (Canadian Experience Class) |
シングル(配偶者や子供がいないパターン) ブリティッシュコロンビア州 在住希望 州からノミネートされた応募者ではない LMIA就労ビザを取得し、その雇用主のもとで現在も就労中 海外で経歴・学歴あり カナダで経歴・学歴あり |
- 有効なパスポート / Valid Passport
- プロセスに1年以上かかる場合もあるので、有効期限は十分にあることを確認する。
- 有効なビザ / Valid Visa (就労ビザや学生ビザ)
- 健康診断 / Proof of upfront medical exam
- 流れ: 移民局認定の医療機関で受診 → Information SheetをPDFで発行
- 医療機関探し: IRCCのページから検索できる。私はGoogle Mapの評価が良かったDwyer Immigration Medical Servicesへ。待つ時間は少なく、スムーズな診察だった。
- 日本の警察証明 / Police Certificate
- 流れ: 警察署または指紋採取するサービス会社で指紋の書類を用意し、在バンクーバー日本国総領事館へ書類を提出する。
- 指紋採取: 私はお手頃な価格でサービスを提供しているGlobal Fingerprinting Servicesへ。予約は必須で、30分以内に終わり、指紋の書類は帰る時までに用意してくれる。
- 申請: 領事館のページから申請書をダウンロードして必要事項を記入し、指紋の書類とともに申請書を提出する。申請手数料はかからないが、手元に警察証明書が届くまで2ヶ月かかった。
- 日本の学歴証明 / Education
- 流れ: 日本の学歴証明がカナダで有効であることを国際機関に審査してもらい、正式な証明を発行してもらう。それと同時に大学から英文の卒業証明書と成績証明書を取り寄せる。
- 審査: 私は大学審査に特化しているWorld Education Service (WES)へ申請した。WESのウェブサイトでアカウントを開設、申請費用の支払いを行う。同時に卒業した大学にWESへ英文の卒業証明書を送ってもらうよう依頼する。大学へ依頼してから手元に書類が届くまでは約1.5ヶ月かかった。
- カナダの学歴証明 / Education
- 手元に見つからなかったら、通っていた学校に直接連絡し、卒業証明書と成績証明書を発行してもらう。
- 職歴証明 / Employment Records (ポイント加点される職歴の書類のみ用意)
- 日本の企業からの英文の証明書: 英文の発行が難しいと言われた場合は、雇用主に英文の雇用証明書のサンプル・日本語への翻訳を作って送り、人事部に内容を確認してもらい、サイン付きの正式書類として発行してもらう。証明書の内容は移民コンサルタントと確認した方が確実だと思う。
- カナダの企業からの英文の証明書: 人事部からもらった書類だとしても、必要事項が含まれているかを移民コンサルタントと確認した上でサインをもらう。
- 日本の源泉徴収票: 雇用証明書を発行してもらう時に、同時にもらっておく。そしてブリティッシュコロンビア州に認定されている翻訳家に訳してもらう。私はこのページから探した。翻訳は約1週間でやってくれた。人によってはこの証明書を提出せずに、永住権を取得する人がいるみたいだけど、私は念の為にお願いしておいた。
- カナダの源泉徴収票(T4)
- ジョブオファー / Job Offer
- 人事部からもらった書類だとしても、必要事項が含まれているかを移民コンサルタントと確認した上でサインをもらう。
- 在職証明 / Letter of Employment
- 移民コンサルタントのアドバイス通り、上記のジョブオファーとカナダの職歴証明、LMIA承認レターを貼り付けた。移民コンサルタントの人も、正直IRCC(移民局)が何を求めているか分からないと言っていた(笑)
- 英語スコアの証明 / English Score
- 種類: 基本的にはIELTSやCELPIPなどの指定された機関が主催するテストを受けて、英語力を公式書類で証明する。
- 勉強: CELPIPは攻略本があまり手に入らないから、公式サイトが出しているオンライン教材とYoutubeを駆使して1ヶ月集中して勉強。CELPIPが月1回ほど50%offのセールをやっているから(CELPIPのインスタグラムをチェック!)その時に購入!サンプルテストが20個付いてた。
- 預金残高証明 / Proof of Means of Financial Support
- 自分の銀行の窓口に言って、永住権申請用の預金残高証明が欲しい旨を伝えると紙で発行してくれる。
- 顔写真 / Digital Photo
- London Drugなどプロにお願いしたとしても写真を撮影してもらっても、規定のサイズやルールに沿っているか自分でも確認する。←これ本当に大事。
- (必要であれば)説明書類 / Explanation of Letter
- 雇用証明書や警察証明書などの書類に補足説明が必要であると感じれば、作成する。
- 過去10年間の渡航歴と滞在歴を洗い出す
- 過去10年間の歴に空白がないようにしよう。
- 申請するときの入力項目の中に「Address History(今までの居住場地)」と「Personal History(永住権のポイントに加算されない過去の日本・カナダでの職歴、日本・カナダでの在学期間、雇用主がいなかった期間)」「Travel History(国をまたぐ旅行・引越し)」がある。たくさん旅行・国をまたいで様々な国に居住経験がある人は思い出すのに時間がかかるから早めに取り組もう。ちなみに搭乗券などの提出を求められることは入力フォーム上ではない。
※補足※1つのPDFにまとめていくと添付しやすい。【日本とカナダの職歴証明書と源泉徴収票】【英語スコア・日本とカナダの学歴証明書】
申請後〜承認の流れ
ひたすら待つ!!!
審査官の人から追加書類を依頼されない限りは、私たちにできることとしたら、無事に承認がおりるように祈るのみ!申請したGC Keyアカウントのアップデートはほとんどされないから、申請後に追跡サイトでアカウントを作れば、自分の最新のプロセス状況が分かる。
承認の最終ステップ
登録していたメールアドレスにメッセージが届く!
- 「IRCC Permanent Residence Confirmation Portal」が届く
- メールに記載されているテンプレートを使って、必要情報(最後にカナダに入国したのはいつ?など)を入力していく
- もしこのメッセージを受け取った時点でカナダ国内にいない場合は、メールの記載に従って、カナダへの予定帰国日のみ記載して返信する。カナダに入国してすぐに、そのメールに返信する。
- 「PR Portal (PR confirmation) – New Credentials for the PR Portal」が届く
- 添付されているPR Portalというリンクから永住者専用のアカウントを作成し、カナダ国内にいることの確認・PRカードの送り先・PRカード用の写真をアップロードする
- 規定のサイズやルールに沿っているか自分でも確認する。ちなみに写真撮影の時に黒や白の服を着たら、アップロードする時に写真が明るすぎる・暗すぎるという警告が出るから、グレーの服を着ることをおすすめする。
承認〜PRカード
「PR Portal (PR confirmation) – eCoPR Available for Download」が届く。これで晴れて、永住権が承認されたことになる。このあとはSINナンバー、MSP更新、運転免許とサービスカードを一緒にしたカードの発行の手続きをしていく。
そしてまた待つ!!!
PRカードの受け取った後、全てのプロセスが完了!お疲れ様でした!(プロセスにかかる時間)
まとめ
コストもかかるし、書類を用意するのに時間と労力も必要だから、前もって準備しておくことが大切。1年を通して思ったことは、随所で移民コンサルタントや知り合いのプロに相談してたから、結局のところ完全に個人だけでやった訳ではなかった。「移民コンサルタントと相談だけの契約をするか」または「すべて移民コンサルタントに任せるか」にした方が良いかもしれない。
そして下記に私の実際かかったプロセスを振り返ってみたのだけど、見て分かるように、気長に待つ姿勢も大事。心配や疑問があったら、待つだけじゃなくてIRCC(移民局)にWebformからリクエストを送ったり、電話するというアクションを起こしてみて!道のりは長いけど、この記事が誰かの役に立つことを願ってる!!!Good Luck!!!
※私は移民コンサルタントやビザのスペシャリストでもないし、移民局のルールも逐一変わっていくから参考程度に読んでね。
そして興味があれば、カナダに来た思いを記した記事もみてみてね♪
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